歯科矯正のリスク
このページの目次
矯正治療全般に伴うリスクについて
- 矯正治療は自費診療となるため、治療費用が高額になります。(※外科処置が必要となる特殊な症例は保険適用)
- 半年~数年の治療期間が必要となります。
- 症例によっては歯を抜いたり、歯を削ったりする場合があります。
- 治療の過程で一時的に症状が悪化する場合があります。
- 骨格的な問題がある場合には、外科処置が必要となる場合があります。
- 矯正治療後は歯の後戻りがあるため、保定処置が必要となります。
- 歯が正常な位置に動くことで、歯間に存在する歯肉が減り、歯の間に三角形の隙間(ブラックトライアングル)が生じる場合があります。
ワイヤー矯正に伴うリスクについて
- 矯正治療の開始時や装置の調整後は、歯が引っ張られる感覚や歯の移動に伴う痛みを強く感じやすくなります。
- 装置の隙間に食べ物が挟まりやすい、歯磨きで汚れが落としづらいなどの理由から虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
- 転倒や衝突した場合に、矯正装置で口腔内を傷つける場合があります。
- 固い物を食べたり、一部に大きな力がかかると装置が外れたり、破損する可能性があります。
- 調整時に装置を外す際、歯の表面(エナメル質)を傷つける場合があります。
- スムーズな舌の動きができず、発音が上手くできない場合があります。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)に伴うリスクについて
- 1日に20時間以上装置を装着する必要があります。
- 頬や唇などに装置が擦れて、痛みを生じる場合があります。
- マウスピース型矯正装置(インビザライン)は日本国内で装置を製作しないため、矯正装置として医薬品医療機器法(薬機法)の承認がされておらず、医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
- 歯に取り付けるアタッチメント(歯科用のプラスチック)が気になったり、異物感を感じる場合があります。
- 大きく歯を動かすような症例には適応できない場合があります。
- 矯正治療中に歯が欠けたり、虫歯治療で歯を削ったりした場合には装置を作り直さなければなりません。
- 装着時間を守っても、計画通りに歯が動かない場合もあるため、治療期間が延長する可能性があります。
- 矯正治療を開始するにあたり、歯のつめ物や被せ物を削った場合、歯並びや咬み合わせが改善した後に作り直す必要があります。
歯列矯正用咬合誘導装置(プレオルソ)に伴うリスクについて
- 歯並びや咬み合わせによっては、適応できない場合があります。
- 一日の治療時間(日中1~2時間と就寝時)を守らなければ、適切な矯正効果を得られない可能性があります。
- 顎骨の成長に悪影響を及ぼす悪癖の改善・筋機能の強化によって、永久歯がスムーズに生えるスペースの確保がメインとなるため、思いどおりに歯を並べることはできません。
- 装置装着時は発音がしづらかったり、異物感を強く感じる場合があります。
床矯正に伴うリスクについて
- 床矯正は取り外しが簡単にできるため、計画どおりに改善をするにはお子さん本人や家族の協力が必要不可欠となります。(※1日14時間以上、適切な方法で使用する)
- 矯正治療後は後戻りがありますので、リテーナーによる歯の保定が必要となります。
- 顎の拡大や歯の傾斜移動には向いていますが、歯を三次元的に正確に移動させること困難です。そのため、顎骨の拡大後に通常の矯正治療が必要となる場合があります。
- 顎骨の成長が止まった成人の方には、大きな効果が期待できません。